青志社

石原光子/著
『我が息子、慎太郎と裕次郎』

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我が息子、慎太郎と裕次郎
石原光子/著 
『我が息子、慎太郎と裕次郎』
我が息子、慎太郎と裕次郎
石原慎太郎裕次郎兄弟の人生の素地を作った母、光子と父、潔。
二人が手をたずさえて注いだ息子への愛情と信念と情景を、母光子が描いた作品です。

発行日: 2022年8月10日(水)発売
定価: 本体1,500円+税
サイズ: 四六判並製
ページ数: 256ページ
ISBN: 978-4-86590-147-4

【内容】

※本書は石原慎太郎、裕次郎兄弟の「子育て」について、母・石原光子さんが出版した『おばあちゃんの教育論』を、石原慎太郎さんのご逝去に伴って改題、復刊したものです。

昭和を代表する人気作家・政治家と、人気スターの知られざる素顔と、その子育てについて、厳しくも愛情豊かに書かれた本書は、時代を越え普遍性をもっていまも心に届きます。
時代が変われど、決して、変わらないものがあるのです。

新装復刊にあたり石原家の全面協力によりアルバム秘蔵写真厳選48点も掲載しました。


子どもというものはおもしろいもので、同じ兄弟でも、ずいぶん個性のちがうことがあります。私どもの場合は、兄のほうは素直な順応性をもち、弟の裕次郎は反逆的といいますか、小さいときから、自分の思うことはどうしても通してしまう、というところがありました。(略)
しかし、私はそのような裕次郎を見て、将来が不安だなどと感じたことは一度もありません。むしろ、意志が強くたくましい人間になるのではないか、と内心感じていたほどです。
だいじなことは、同じ兄弟でも個性の違いを見分け、その個性を育ててやることではないでしょうか。   石原光子(本文より)

カバーに使った写真は、昭和12年(1937)秋、小樽市の日和山灯台へ一家でピクニックに訪れた時に、父潔さんによって撮られたものです。慎太郎さん5歳、裕次郎さん3歳の秋の日の一葉です。右が裕次郎さん、左が慎太郎さん、言いようのない愛おしい写真です。潔さんは兄弟の後ろ姿の写真を多く残しています。


我が息子、慎太郎と裕次郎写真紹介


【著者プロフィール】
石原光子(いしはら みつこ)

1909年9月6日、広島生まれ、神戸育ち。
1927年3月、神戸市立第二高等女学校を卒業。
東京の実践女子大専門部(師範科)へ進む。画家を目指した。
1931年11月8日、山下汽船勤務で10歳年上の石原潔と結婚。
1932年9月30日、長男石原慎太郎誕生。
1934年12月28日、次男石原裕次郎誕生。
1992年6月24日、逝去。享年82。

【目次】

まえがき

第一部 愛情がなければ、厳しく叱れません
1 幼い子には、体で覚えさせるのがいちばん
     裕次郎への厳しいお仕置きに、泣き出したお手伝いさん
     なぜ、ふたりは夕飯抜きの罰を受けたのか
     子どもを叱るのに、遠慮はしていられない
2 「ここぞ」というときには、手かげんせずに叱りなさい
     言うことをきかなかったため、机の上のものを捨てられた慎太郎
     孫をたたいた手は痛かった
3 くどくど叱るのは、叱り下手
     「お母さんにはちゃんとお見通しなのよ」だけでも、子どもにはわかる
     叱らないで、黙っているほうがいいこともある
4 他人の子どもでも、悪いことをしたら叱るのが当たりまえ
     子どもに教えなければならないことは
     私にたたかれた裕次郎の友だち
     叱るときは、気迫で勝負
     子どもが悪いことをしたときは、叱るのが大人のつとめ
5 朝の身じたくを手伝うより、遅刻する恥ずかしさを覚えさせなさい
     自力で遅刻しなくなった慎太郎
     子育てには、頭を使うことが必要
     男の子でも、自分のことは自分でさせるこ
6 子どもが服を破るのを叱るのは、愚かな母親
     外で泥んこになって遊びまわっていた息子たち
     幼い裕次郎のひとことに大反省
     窓をあければ、窓しか見えないところでは、息が詰まる
     子どもには、自然とのふれあいを
7 愛情がなければ、厳しく叱れません
     お手伝いさんも厳しく叱った
     愛情があれば、厳しく叱っても気持は通じる
     息子や嫁にズケズケ言うのは、相手がかわいいから
     子どもを叱らないのは愛情の手抜き

第二部 「うちの子に限って」は、親にとって禁句
8 長男らしさ、次男らしさより、その子らしさ
     束縛されるのが嫌いだった裕次郎
     兄といっしょにランドセルを買ってもらった弟
     親は子どもに教えられる
9 子どもに勉強させるには、親も頭をつかうこと
     慎太郎には文学積木、裕次郎には棒っきれ
     子どもによって、注意の仕方を変える
     子どもには子どもの道を歩かせる
10 子どもの将来にまで、親は口出しするもんじゃありません
     気がついたら兄は作家に、弟は俳優に
     慎太郎が代議士に出ると言ったときは猛反対
     貯金も底をつき、ふたりは一念発起!
     子どもの生き方に、親は口出しするものではない
11 「親のため」を、「子どものため」とカンちがいしていませんか
     なぜ、そんなにあくせくするのでしょう
     親の見栄だけで、子どもを縛らない
12 「うちの子に限って」は、親にとって禁句
     「友だちは何も悪くない、裕次郎の意志が弱いのです」
     言いわけは許さない
     卑怯な生き方はしたくない
13 ときには、先生にも断固として立ち向かう勇気を
     かわいそうな子どもたち
     裕次郎も、今の学校でなら「落ちこぼれ」!?
     慎太郎を嘘つきにしようとした先生に、怒りの直訴
14 子どもに夫の悪口を言っても、子どもが何をしてくれますか
     夫をバカにする女性は、母親ではなく「ただの女」
     子どもに夫の不平を言っても、子どもは何もしてくれない
     ハートがあるから、朝夕夫に挨拶ができる
15 子どもが大勢の友だちを連れてくる家庭が理想
     毎日のように押しかけてきた裕次郎の友だち
     夜はマージャン、朝になると冷蔵庫はからっぽ
     悪友でも大歓迎
     お客をもてなすために、財布もすっからかん
16 兄弟げんかは、成長するための必要悪
     取っ組み合いをしていても、知らんぷり
     兄弟げんかは必要悪
17 性について聞かれたら、あわてず騒がず
     息子の性の問題は、聞かれたら答えればいい
     バージン論議で、息子の友だちともカンカンガクガク
18 子どものアラ捜しより、いい面¢{しを
     ウサギに与える草を座敷で乾かそうとした裕次郎
     命のたいせつさを教える

第三部  家にいて、子どもを迎えてやるのが母親のつとめ
19 家にいて、子どもを迎えてやるのが母親のつとめ
     夫の死後、残されたのはわずかなお金だけだった
     わずかな収入より、温かい家庭をつくるほうがだいじ
     妻が家にいることを望んだ裕次郎
     母親は、家庭の中心
20 いつも身ぎれいにしておくのは、母として女としてのたしなみ
     裕次郎の姉にまちがえられた
     母親が身ぎれいにしていると、子どもも喜ぶ
     教師になる夢に挫折
     ひとり暮らしでも、身ぎれいにするのは女のたしなみ
21 お父さん、子どもに媚びようとしていませんか
     お父さん、もっとしっかりして
     お風呂で息子たちとスキンシップしていた、わが夫
     「父親に叱られた裕次郎がうらやましかった」
     おやじっ子だった息子たち
22 子どものまえでは、親にも沽券があります
     私が気丈になった理由
     沽券をだいじに
     子どものまえでは、涙を見せない
23 自分に厳しくない母親は、子どもからバカにされるだけ
     ブラジルのジャガイモのカスの行方は?
     自分で野菜を作ってわかった食べものの尊さ
     水一滴も、無駄には使わない
24 子どもは、親から離れていくもの
     子どもは、親から離れていくもの
     「慎太郎は、あなただけのものではないのよ」
     必要でないことばかりしゃべるお姑さんではダメ
25 子育てに専念した母だけが味わえる幸せ
     子どもを育てるのは、何よりもたいせつな仕事
     子育てに必要なのは、しっかりした家庭
     私は、幸せな母親だった
26 ご先祖を敬うことを教えなさい
     お墓参りを欠かさない孫たち
     仏壇に手を合わせることで、ご先祖をたいせつに思う心も育つ
     人間はバカではない


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