青志社

小菅宏/著
『小松政夫 遺言』

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小松政夫 遺言
小菅宏/著 
『小松政夫 遺言』
死の直前、延べ12時間にわたって行われた最後のインタビュー

発行日: 2021年7月10日発売
定価: 本体1760円(税込)
サイズ: 四六判上製
ページ数: 272ページ
ISBN: 978-4-86590-119-1

【内容】

彼は何を語り、遺したのか…
赤裸々に明かした芸能人生活苦節秘話≠ニ高倉健、樹木希林、ショーケン、タモリ、吉永小百合、沢田研二らとの語られざる実像

この世への置き土産
何もかも話した。もう何もない。
これでお仕舞い
サイナラ、サイナラ、サイナラ。

俳優であり、声優であり、コメディアンである小松政夫(1942年1月10 日生まれ)は78歳の人生を全うして黄泉の国へ旅立った(2020年12月7日)。
対面取材はその直前に数週間(2020年9〜10月)、延べ12時間行ったが、結果として本著は「喜劇人小松政夫」の最後の証言集となった。
実は晩夏の季節(2020年8月25日・午後3時40分)、著者が最初に小松と話をしたのは彼からの携帯電話によってだった。開口一番、「病院のベッドは狭くて窮屈で、早く出たい」。
ややしわがれた声音だったが、滞りなく喋る滑舌は紛れもなく、「喜劇役者小松政夫」であった。小松は検査入院をしていて今回の仲介人を通しての第一声だった。取材は大丈夫かと訝るこちらの気持ちを斟酌するように、40分間近く喋ると、「来週初めに始めましょう」と積極的に申し出たのは小松からだった。(略)
本著の主旨は小松政夫が赤裸々に明かした芸能人生の苦節の起承転結の秘話に加えて、温かく迎え入れてくれた日本映画界最高峰の高倉健、生き方や演技論が異なりながら互いを認めあった孤高の萩原健一、同世代の俳優として刺激を受けた畏友の樹木希林、異能を見抜いたタモリ、現代日本映画の名花吉永小百合、独自の存在感を誇る沢田研二、恩人のハナ肇、畏怖する伊東四朗、異色の俳優イッセー尾形らの実像を、自らの人生行路と重ね合わせて解き明かした一点にある。背景は小松が恩師植木等からの、「人間70歳を越えたら何でも言える役者になれ」の遺訓に背を押されてのことと、著者との取材の冒頭に前置きしたテーゼが本著の主題、すなわち、喜劇役者小松政夫の芸道人生に違いない。
「喜劇役者は安易な笑いを演じるのではなく、人生の裏と表を面白おかしく表現する存在でなければいけない。それが芸人と喜劇人の違い」と喜劇役者の誇りを繰り返した本著での告白は生々しく、また、すべてが真実であると小松は断じた。
そして本書は文字どおり小松政夫の「遺言」となった。
「前口上(まえがき)」より


【目次】

「前口上(まえがき)
喜劇役者人生半世紀
高倉健の誰も知らない優しさの本音
萩原健一の苦悩と冷徹な創造性を解く
樹木希林の他人に見せない本気
異能の同郷人タモリを愛する理由
炎の生きざまを告白

第一章 喜劇役者小松政夫

夕陽を浴びる丸い背中
下積みの告白 目指すは哀愁を表現する喜劇役者
「ひょうげもん」と呼ばれて
二人の洋の東西の俳優
狂気と哀愁の狭間
喜劇役者への夢を膨らませた恩人たち
人生最大の屈辱と最高の喜びを同時に
人を幸せにする職業の誇り
最初の失敗に血反吐を吐く
人間観察が人生の道を拓く
喜劇役者・小松政夫の誕生秘話
どーかひとつ、どーかひとつっ
もう、知らない、知らない、知らない
ながーい目でみてください
ねえ、おせーて、おせーて
ワリーネ、ワリーネ、ワリーネディートリッヒー
もうイヤ、もうイヤ、こんな生活
ギャグは人生の漢方薬
ギャグの期限を知る男
「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」の裏事情
伝説になった師弟愛の真相

第二章 酒が染みる夜

伊東四朗(俳優・コメディアン) 狂気の芸の真相
スラップスティックの本質
タモリ(司会者) 異能の存在感を見抜く
素人を超えるシロウトの正体
時代を翻弄する能力
タモリの狂気
「頑張ると疲れる」の本意
独立が許された日
大失敗した初単独番組
吉永小百合(女優) 役者への道で出会った名花
植木等の役者魂を追いかける
「俳優小松政夫」の野心
悪役を願望する理由
独り芝居の名優・イッセー尾形
泣いた夜と酒が染みる夜

第三章 高倉健 男の美学を教える立ち姿

高倉健の意外な言葉
強い初対面の記憶
高倉健の望郷
高倉健全盛の始まり
誰からも愛される国民的俳優
俳優人生の分岐点
男気の正体
高倉主演映画『駅 STATION』『居酒屋兆治』に出演
映画『駅 STATION』ロケエピソード 健さんの持て成しに大苦戦
映画『居酒屋兆治』ロケエピソード・1 高倉健の優しさに涙
映画『居酒屋兆治』ロケエピソード・2 名カメラマンとの再会
映画『居酒屋兆治』ロケエピソード・3 共演者に気を遣う
映画『居酒屋兆治』ロケエピソード・4 撮影を待つ間は座らない健さん
映画『居酒屋兆治』ロケエピソード・5 健さん、「電線音頭」を踊る
独立後に我が道を行く高倉健
ヒーローは苦境に怯まない
惚れた女は「あのひと」だけ
火事現場の記憶
頑張ってくれて、ありがとう
身内の不祥事に悩んだ江利チエミ
共演女優が惚れる理由
あなたに褒められたくて
たった一人に見送られる昭和・平成の大スター
謎ゆえに伝説を残す男

第四章 萩原健一 破天荒さと自意識の狭間で

本番中に喧嘩勃発
萩原健一との諍いの顛末
喧嘩異聞
制作過程が成功のヒミツ
萩原の意欲がドラマを動かす
TV『傷だらけの天使』で初共演
『前略おふくろ様』の成功の秘密
脚本家倉本聰の訓え
求める人との出会いが成長を促す
やはり、演技にもリズム感は大切
ミュージシャンとしての栄光を捨てる
日劇で観たショーケンの真意
沢田研二(歌手・俳優) 己を知る良き呑み仲間
役者に徹する萩原健一
俳優萩原の評判
萩原の私生活を覗く
事件と萩原
ジェットコースターの人生
ショーケン(萩原健一)の難病
最後の会話

第五章 樹木希林 生き方が言葉の宝石箱

初印象は清楚なお嬢さん
女優としてのマグマを抱く
樹木希林の分岐点
前代未聞、芸名を売る
個性派女優の萌芽
小松がハリウッド映画のオーディション
個性を発揮する樹木希林(演技の真相・1)
花開く俳優魂(演技の真相・2)
本気の演技(演技の真相・3)
樹木希林の打ち明け話・1
樹木希林の打ち明け話・2
樹木希林の打ち明け話・3
本気の芝居って?
樹木希林との私的交流
 その1・お宅訪
 その2・新居訪問
樹木希林のことばの由来
写真から見える家族像
晩年に名作が連続する生き方
祝いの場でガン告知を公開
最後の出会い
遺作に込めたエール
樹木希林の本意を小松が解く
小松の樹木希林論

第六章 植木等 分かっちゃいるけどやめられない

「私は三流の芸能人です」
植木等との運命
人生を変える出会い
将来への夢が動き出す
運命の募集広告
恩人との別れ、そして新たな出会い
植木等の付き人兼運転手
正月が嫌いな理由
新しい生活の始まり
ハナ肇(俳優・クレージーキャッツリーダー) 一世一代のギャグ誕生の恩人
たった一度の叱責
昭和の大スター植木等
他人に対する優しさが大事
植木等の素顔
植木等の温情と小松の恋話
植木等・生涯唯一の仲人
植木等の『スーダラ節』誕生秘話
ピエロは笑ってもらうまで泣き
腕前は超一流のギタリスト
晩年に向かう覚悟
「植木等さん、夢をありがとう」の大合唱
最後の言い訳

「後口上(終わりに)」
小松政夫と異色の芸能人交遊録


【著者紹介】

小菅 宏 こすが ひろし

作家。東京都出身。立教大学(在学中シナリオ研究所終了)卒業後、株式会社集英社入社。週刊誌・月刊誌の編集を経て独立(1990年)。主な著書『芸能をビッグビジネスに変えた男』(講談社)『琵琶湖周航の歌 誕生の謎』(点字選書・NHK出版)『僕は、字が読めない。読字障害と戦いつづけた南雲明彦の24年』(集英社インターナショナル)『八百字のありがとう、さようなら。』(東京都選定図書・主婦と生活社)『姉・美空ひばりと私』(共著・講談社)『美空ひばりと島倉千代子 戦後歌謡史「禁断の12000日」を解き明かす』(アルファベータブックス)『断ち切れない絆』(宝島社)『花のお江戸の色模様』(スコラマガジン)『吉原遊廓 花魁の秘密』(総合図書)『大奥 色とミステリー』(スコラマガジン)『小説ストリートゲリラ・大藪春彦選』(ワールドフォトプレス)『世界の歴史16(シナリオ)』(集英社)『逃げない流儀 四千億円稼いで「解任」された出版界の革命児』(アルファベータブックス)。『荻野目慶子写真集(プロデュース)』(講談社)は36万部を記録。『異能の男ジャニー喜多川 悲しき楽園の果て』(徳間書店)は新聞(毎日・日本経済)、週刊誌(文春・新潮・ポスト・朝日)、TV(NHK・TBS・フジ・TV朝日・毎日放送)、RKB福岡での著者出演で話題に。本著は61冊目の上梓。
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