末松義弘/著
『いびき、無呼吸症候群に殺されない27の方法』
末松義弘/著
『いびき、無呼吸症候群に殺されない27の方法』
病気は出会った医者によって命が左右されます!
いびき、無呼吸症候群に殺されない27の方法を身につけ自分の命を守りましょう
発行日
: 2023年10月13日発売
定価
: 本体1400円+税
サイズ
: 四六判並製
ページ数
: 256ページ
ISBN
: 978-4-86590-164-1
【内容】
心臓血管外科医で無呼吸症候群専門医の第1人者
日本での無呼吸症候群総患者数は推定2000万人以上
血管を傷つけ突然死を招く、がんに並ぶ恐ろしい国民病
放置すると重症化死亡率37%とも
無呼吸、つまり「睡眠時無呼吸症候群」は、寝ているときに、眠っているからこそ起こる病気です。
だから、自分は無呼吸症候群にかかっている、と気づかない人が大勢います。
しかし、本当に恐ろしい、死に至る病気です。
日本での患者数は、軽度が2200万人、中〜重度の人は940万人もいる、と推計されています。
軽度と中〜重度を合わせると3140万人で、なんと日本人の4人に1人が、すでに睡眠時無呼吸症候群にかかっているのです。
もはや国民病ともいえるこの病気は、がんに迫る勢いで毎年増えていっています。
そして、この病気がなぜ恐いかといえば、病気という実感がないままに放置され、死に至る数々の合併症を招くケースが非常に多いからです。
睡眠時の無呼吸は心血管系に大ダメージを与え、心不全・心筋梗塞・心房細動をはじめとする心臓の病気、高血圧や動脈硬化・大動脈瘤・大動脈解離など血管の病気、脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血など脳の病気の引き金となりえます。どれも命に関わる深刻な循環器病ですから、私は「無呼吸症候群は循環器病だ」と口癖のようにいっています。
私は心臓外科医として30年近く働いてきました。急性大動脈解離の緊急手術や心房細動の血栓が招く脳梗塞予防の心臓手術などを、日常のように手がけていると、「この患者さんは、なぜ、こんな病気になったのだろう?」と、病気の本質≠ヨの疑問がふつふつと湧いてきます。
また、心臓手術が成功したにもかかわらず、心不全で入退院を繰り返す患者さんを見るたびに、「ほかの患者さんと、どこが違うのだろう?」と、大きな疑問をいだいていました。
やがて私は、疑問に対する有力な回答にたどりつきました。自分の患者さんに睡眠時無呼吸症候群が多いようだと気づき、積極的に検査するようになった結果、多くの患者さんが無呼吸症候群を合併している事実を確認できたのです。
数々の病気を、山を下って海に注ぐ川にたとえれば、さまざまな合併症の引き金となる無呼吸症候群は川の上流≠ノ位置します。「この心臓手術、無呼吸さえちゃんと治療すれば、必要なかったのに」と思う患者さんを、私は何百人と見てきました。
典型的な「ダウンストリーム治療」(下流での治療)の心臓外科手術を長く手がけた私は、いま、睡眠時無呼吸症候群の予防に重点をおく「アップストリーム治療」の必要性を痛感しています。
そんな観点からも、本書があなたの無呼吸症候群の予防や発見、そして「よい眠り」にいささかでも役立てば、著者としてこれ以上の喜びはありません。
「はじめに」より
目次:
はじめに
はじめに 無呼吸症候群は命にかかわる循環器病である
第1章 無呼吸症候群は、こんなに恐ろしい病気だ!
――命を脅かす敵≠ノついて、よく知ろう
方法 1 「睡眠時無呼吸症候群」はどんな病気か? まず基本をしっかり押さえる
方法 2 現実と潜在的な患者数の激増≠直視して、正しく恐れる
方法 3 いびき、睡眠時無呼吸症候群のメカニズムと関係を、よく理解する
方法 4 睡眠時無呼吸症候群は「じつは循環器病≠ナある」と肝に銘じる
方法 5 心疾患・脳卒中を招く最大の危険因子「高血圧」を、厳重警戒する
方法 6 無呼吸が、なぜ「心臓」に大ダメージを与え、命を危うくするかを知る
方法 7 無呼吸が、なぜ「大動脈」に深刻な障害を与え、命を危うくするかを知る
方法 8 無呼吸が、なぜ「脳卒中」につながり、命を危うくするかを知る
方法 9 無呼吸が、糖尿病・ED(勃起障害)・がん・認知症を招く危険性を知る
方法 10 「睡眠不足・不眠症」と「睡眠時無呼吸症候群」を、混同してはいけない
方法 11 無呼吸症候群は、女性や子どもでもかかることを忘れない
第2章 自分が無呼吸症候群かどうか、確かめる
――おのれ≠知らない無自覚が、人生を危うくする
方法 12 「自覚のない人が圧倒的に多い」ことの恐ろしさを、よく考える
方法 13 こんな「からだ」の人が無呼吸症候群になりやすい、と認識する
方法 14 こんな「症状」の人が無呼吸症候群になりやすい、と認識する
方法 15 無呼吸症候群かどうか、自分で確認してみる
方法 16 無呼吸症候群を疑う手がかりの一つとして、問診票を活用する
第3章 なるべく早く受診して、適切な治療を受ける
――おもな検査・診断・治療法と、手術への考え方
方法 17 無呼吸を疑ったら、なるべく早く受診し、経験豊富な医師の治療を受ける
方法 18 問診→簡易検査・精密検査→診断という段取りを、よく理解しておく
方法 19 治療の基本は、寝るときにつけるマスク式のCPAP
方法 20 CPAP治療は、続けることが最重要。勝手にやめてはいけない
方法 21 軽症の人やCPAPになじめない人は、マウスピースも選択肢に入れる
方法 22 無呼吸症候群でおこなわれる、おもな外科手術と、必要な考え方
第4章 睡眠をよく知り、生活習慣を徹底的に改善する
――無呼吸の予防にも治療にも、生活習慣の改善が欠かせない
方法 23 無呼吸を予防≠キる生活習慣こそが、治療≠成功させるカギだ
方法 24 そもそも「よい睡眠」とはどういうものか、しっかり認識する
方法 25 「よい睡眠」のために、できることをすべてやる
方法 26 しっかり動機づけをして、こんな「食事」を心がける
方法 27 こんな「運動」を実践して、脳の働きをよくし、眠りの質を高める
あとがき 病気は、出会った医者によって命が左右される
【著者紹介】
1968年8月生まれ。岐阜県出身。総合病院の副院長・心臓血管外科部長・統括診療部長・睡眠呼吸センター長を経て現在、「国際ハートスリープクリニック」という循環器、睡眠時無呼吸症候群専門病院の開設準備を進めている。東京大学大学院卒。医学博士。1994年より名古屋医療センター、国立循環器病研究センターに勤務。その後、東京大学医学部附属病院、アメリカ・ハーバード大学、カナダ、ウェスタンオンタリオ大学にて心臓血管外科医としての実績を積み、2008年より筑波記念病院に就いていた。小切開下左心耳閉鎖術や新しい大動脈解離手術を開発し、世界から注目されている。
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