向谷匡史/著 『熊谷正敏 稼業 頭角の哲学』
向谷匡史/著
『熊谷正敏 稼業 頭角の哲学』
生い立ち、幼年時代のいじめ、運命を変えた少年時代を越えてたどり着いた世界。
発行日
: 2019年2月22日(金)
定価
: 本体1,400円+税
サイズ
: 四六判並製上製
ページ数
: 296ページ
ISBN
: 978-4-86590-079-8
【内容】
初めて“現役総長”が語った「生き方の哲学」!
順風、逆風でどう処すか
熊谷正敏――。二〇〇七年のカンヌ国際映画祭で特別招待上映されたフランス映画『YOUNG YAKUZA』の主人公である。この作品はヤクザの日常を描いたドキュメンタリーで、監督はフランスのジャン・ピエール・リモザン氏。当時、熊谷総長は熊谷組組長にして十代目碑文谷一家若頭を務め、「レッド・カーペットを踏んだ初めての現役ヤクザ」として国内外のメディアで話題になった。(略)
社会の表裏という真逆の立場にありながら、経営トップもヤクザ組長も、組織の統括者であるということにおいて共通する。順風にあるときは帆をどう張るのか、逆風や悪天候に見舞われたときはどう操船するのか。さらに言えば、経営トップといえどもスタートは一兵卒であり、絶壁に爪を立ててよじ登って現在の地位を得た。ヤクザ社会で頭角を現すのもそれと同じで、ヤクザとビジネスマンは社会的立場が異なるだけであって、トップから一兵卒まで相似形をなしていることがわかる。
――プロローグより
疾風に勁草を知る
「苦境や厳しい試練にあるとき、初めて意志や節操が堅固な人であることがわかる」とする。
主な内容
◎「人生のヨーイドンは三千円から始まった」。のち、経済的なことで困った事態になっても、「俺はもともと三千円から始めた男だ」と思えば何でもなかった。だから強い。こう考えると、不幸に見えたことが、実は自分を活かしてくれる幸運だったということになる。
◎「こんなこと言っちゃなんだけど、あんたは他の道を選ぶこともできたはずじゃないのかい。自分の意志で選んだ道がたまたま行き止まりになっていた。それだけのことだ。人間は被害者意識を持たないほうがいい」この瞬間から熊谷の人生観が変わった。
◎人生の失敗とは、失敗そのものにあるのではなく、事実を事実として受け入れることのできない自分にある。このことに気づくかどうかで、その後の人生展開は大きく変わっていく。
◎「いや、私は冷や飯は食っていませんよ。冷や飯は確かに目の前に置いてあります。だけど食うか食わないかは私の自由です。どんなにひもじくても、私はひと口も食べる気はない」
◎いま在る自分の立場で最善を尽くそうとする。こういう人間をいかに見抜いて組織に活かすかは、リーダーやトップたる者の欠くべからざる能力ということになる。
◎生きるために稼ぐことはもちろん大事としても、稼ぐことだけが目的ならもっとほかに仕事はあるし、このことはヤクザに限らない。たとえば教師は生徒に勉強を教え、結果としてそれでメシを食うのであって、メシを食うために教えているとしたら、もはや教師とは呼べないでしょう。
【目次】
第一章 運命を受け入れる
第二章 美学のルーツ
第三章 内なる価値観
第四章 「公」と「私」の狭間
第五章 魂を持つ<
第六章 分を知る
【著者プロフィール】
向谷匡史 むかいだに ただし
一九五○年、広島県呉市出身。
拓殖大学を卒業後、週刊誌記者などを経て作家に。
浄土真宗本願寺派僧侶。日本空手道「昇空館」館長。保護司。
主な著作に『田中角栄「情」の会話術』(双葉社)、『ヤクザ式最後に勝つ「危機回避術」』(光文社)、『安藤昇90歳の遺言』(徳間書店)、『子どもが自慢したいパパになる最強の「おとうさん道」』(新泉社)、『小泉進次郎「先手を取る」極意』、『太陽と呼ばれた男 石原裕次郎と男たちの帆走』『田中角栄の流儀』(青志社)など多数ある。
[向谷匡史ホームページ]
http://www.mukaidani.jp
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