青志社

カレル・ヴァン・ウォルフレン/大下英治/著 『この国はまだ大丈夫か』
日本はなぜ改革が進まないのか

ウォルフレン
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カレル・ヴァン・ウォルフレン/大下英治/著  
『この国はまだ大丈夫か』
日本分析の第一人者、渾身の提言!

発行日: 2012年3月2日(金)
定価: 本体1,500円+税
サイズ: 四六判並製
ページ数: 272ページ
ISBN: 978-4-905042-41-9

【コメント】

日本はなぜ改革が進まないのか

日本についての私の思考には、四半世紀以上前に私が日本について書き始めた最初のときから一貫して中心を占めているテーマがある。
それは、政治中枢の弱さである。経済大国になるという第二次世界大戦後の大いなる目標が達成されてしまったあと、それにかわって日本の市民を動機付け、彼らに新たな決意や希望を与える新しい雄大な目標が出てこない。
日本のキャリア官僚は、おそらく他国のキャリア官僚にくらべて国の秩序を維持するための調整や細かな修正を行うことには長けている。だが、ここで必要とされる本物の打開策とは、目の前の利害を超えて先を見通すことのできる、強い動機をもった有能な政治家たちからしか出てこないものなのだ。私はこのテーマに魅了され続けているし、これに関する物事についてたくさんの本を書いてきた。
しかし、ときには日本政治の本質について声に出して考えてみるのもよいものだ。だから、日本政治について数多くの本を書いてきた大下英治氏が語りおろしの本を一緒につくりませんかと声をかけてくれたとき、私は喜んでその提案を受け入れたのだった。

――カレル・ヴァン・ウォルフレン「はじめに」より一部抜粋

【目次】

一章 官僚と国家盛衰

改革の鍵を握るのは新聞をはじめとするメディアだ
官僚支配国家
東大から官僚、そして時の総理への道
田中角栄登場によって官僚の力が削がれたが
小泉純一郎と官僚の関係
自分の能力を実際の能力より高く評価していた菅直人の悲劇
小沢一郎は改革をめざし、小泉純一郎は現状維持に走った
寄り合う族議員・官僚・産業界・三者の思惑

二章 支配者たちの憂うつ

エネルギー政策問題
国政を握る「事務次官会議」
小沢一郎が唱える政治家主導の国政
問題となっている選挙制度
沖縄基地問題の責任は外務省と防衛省にある
いまのアメリカは悲劇的な存在になり果ててしまった
TPPは世界の権力に関わる協定だ
アメリカ政府が日本の利益を考慮して行動することはありえない

三章 日本は壊れない

靖国問題の解決策
消費税を上げる必要はまったくない
日本が失ってしまった愛国心
雑種的メディアの罪
この国のメディアのあり方はおかしい
少子高齢化の根幹を洗い直す
新しい金融システムの構築を急げ
日本人は大きな変革を実現する能力を持っている
検証・田中角栄の力とスキャンダル

四章 小沢一郎の器量

小沢一郎をなぜ叩く
小沢一郎の力
政治資金スキャンダルの罠
小沢一郎の決意/次に日本に訪れる深刻な問題
小沢一郎が一気に勝負に出る日
日本が進むべき道

この国はまだ大丈夫か この国はまだ大丈夫か

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