発行日: 2012年1月16日(月)
定価: 本体1,500円+税
サイズ: 四六判並製
ページ数: 272ページ
ISBN: 978-4-905042-37-2
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【コメント】
野田政権にないのは強いリーダシップと、 粉骨砕身で官僚を使いこなす「胆力」だ!
大下英治さんは、小泉純一郎元総理がまだ、清和会の中堅議員だった頃、取材をした後、つくづく言っていたものだ。
「小泉さんは、本当にオフレコのない人ですね。いつも本音でズバズバ言う」
ふつうの議員は、「ここからはオフレコだがね……」と、本音を隠したりする。大下さんが言うように、小泉元総理には、裏表がなく、いつも本音で語っていた。一度口にしたことは、決してあとで訂正したりしなかった。最近、オフレコでしくじる議員の多いのを見るにつけ、あらためて小泉元総理の一貫した姿勢が見出される。
わたしは、いくら懇意な大下さんとはいえ、小泉政権が誕生し、わたしが首席秘書官になるまでわたし自身の取材には応じなかった。わたしは、四十年も小泉元総理に惚れ込み、いわゆる「黒子」に徹して生きてきた。その「黒子」が、あえて表に出なくても、と思った。が、大下さんは持ち前の粘りで、口説き続けた。
大下さんは、さまざまな角度から、わたしに問いかけてきた。さすが、突っ込みは鋭い。
それでいて、つい本音を引き出されてしまう。わたしも、自分ながら、ここまで話していいのか、ということまで語った。
同時に、これからの日本のために、なんとしても語っておかねば、とつい熱が入った。
小泉元総理の秘書として四十年にわたり身につけた体験と知恵を可能な限り語り尽くしたつもりである。
「批評はしても、批判はしない」
これがわたしの信条だ。批判とは、無責任な会話で終わってしまうことが多い。提言がない。期待もない。批評には「こういうふうにやってもらいたい」という提言も入っている。
わたしは、野田政権に期待している。一日も長く続けてほしいと考えているからこそ、いらだちも覚えている。それゆえにこそ、あえてこの本でも批評しているわけである。
わたしの真意をくみとり、日本の「政」に活かしていただければ幸いである。
――飯島勲「はじめに」より一部抜粋
【目次】
第一章 総理の器
民主政権は失敗をどう総括したか
北朝鮮とのチャンネルがなくなってしまった
家族会
拉致問題解決策
総理の器
ぶらさがり取材
「仮免許」の閣僚がウヨウヨ。野田政権の惨状
第二章 日本の官僚
民主党のアキレス腱
官僚排除の慣例を正せ
官僚は国有財産、使いきることだ
野田総理は官僚の本質を理解していない
小沢一郎は官僚を象の足で踏みつけているにすぎない
官邸運営の要諦は官僚からの「情報」と「人事」だ
第三章 官僚は使いきれる
大震災、原発事故。小泉元総理だったらどう動いたか
菅総理の許されざる罪
官僚を結束させた「チーム小泉」のシステム
官僚に最初からアメをやる必要はない
「オンレコ」と「オフレコ」
沖縄基地問題は、ずさんだ
第四章 再びの政変に向けて
TPP、日本のとるべき道
小沢一郎、復活の日
小泉進次郎議員
永田町には「義の精神」や「無償の行為」は存在しない
民主党政権の継続はない
「大阪都」には異を唱える
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