発行日: 2011年 4月8日(金)
定価: 本体1,000円+税
サイズ: 四六判並製
ページ数: 344ページ
ISBN: 978-4-905042-17-4
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【コメント】
町はなぜ原発を受け入れたのか。そこで何が起きたのか
本書は2006年に新風舎より刊行された『日本の原発地帯』を改題・加筆したものだ。 自らの足で現場を歩き、市井の目線で書かれた原発地帯をめぐる鎌田氏ルポは、時を経た今なお精彩を欠かない。むしろ今だからこそ、原発を受け入れた町々の現実が、いっそうの生々しさをもって突きつけられてくる。
普段私たちが何気なく使っている電気の大方は、全国の地方の町々に乱立する57基もの原子力発電所で賄われており、さらに建設中のものが10基もある。
それは、東日本大震災以降に福島で起きた悲劇が、他の原発でも十分に起こりうるということを意味している。
このことを、私たちは忘れてはいけない。
鎌田氏は次のように言う。
「これから、被災地の不幸はますます増殖する。その不幸を具現しないためには、原発の支配から脱却するしかない。 簡単なことだ。「脱原発」を宣言し、原発から撤退をはかり、代替エネルギーの開発を毅然と進めればいいだけのことだ。 それは日本の民主化の道でもある。」
<目次>
まえがき 脱原発にむかう時
日本の原子力発電所、核燃料施設の地図
T 原発先進地の当惑 福井
U 金権力発電所の周辺 伊方
V 原発銀座の沈黙 福島
W 抵抗闘争の戦跡 柏崎
X 政治力発電所の地盤 島根
Y 原子力半島の抵抗 下北
Z 1988年、下北半島の表情
[ 核の生ごみ捨て場はどこに? 人形峠、東濃鉱山、幌延
\ 住民投票の勝利、1996年8月
単行本あとがき/文庫版のためのあとがき/解説 西尾漠
改題刊行のためのあとがき ダモクレスの剣―原発事故の最中で
関連年表
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