齊藤 寅/著
『桐島聡 逃げる。』
齊藤 寅/著
『桐島聡 逃げる。』
哀しき49年の逃亡生活!渾身のノンフィクション
発行日
: 2024年8月9日発売
定価
: 本体1500円+税
サイズ
: 四六判並製
ページ数
: 264ページ
ISBN
: 978-4-86590-176-4
【内容】
哀しき49年の逃亡生活!
連続企業爆破事件のテロリストとされて
死の3日前に本名を明かし、逝った男が
遺した生きる℃キ念!
その謎の潜伏生活の全容と或る女性の存在――
渾身のノンフィクション
独占入手
桐島聡が書き残した「1万5000字の世界」全文!
「物静かな人で私が黙っていたら、いつまでも黙っているような人でした」唯一の生き証人
どういうわけで50年近くも指名手配されたままで逃げ回っていたのか? 逃げ回ることができたのか? 逃げ回らなければならなかったのか?
それらの謎を解く、一人の女性の存在がある。
河野美恵子(仮名)、桐島が唯一同棲して時代を過ごした女性である。彼女は生涯にわたって桐島を支え続け、逝った。
人間は32本の歯があるが、死ぬときの桐島には一本の歯もなかった。
「桐島聡」と名乗って警察に保護された男がいるという報道に触れたとき、多くの人は「誰それ?」と思ったはずだ。よくよく聞いてみるとその男は50年近く前に指名手配になったというではないか。
ホウ、そいつは50年近くも逃げ回っていたというわけか。大変なものだな、しかし何をしでかしたんだ? そいつは。何人も殺したのか、それとも−−。
「東アジア反日武装戦線という過激派グループに属していて………。企業の本社が入るビルに時限爆弾を仕掛け爆破させるなど………。逃亡を図り……」
このアナウンサーの声を聞きながらあなたはこう考えるのではないか。
「過激派っていうのはつまりなんだ、左翼ってことか。そいつは一体いくつだったんだろう。
過激派などというのにどうやって入るんだろうか。入って何をしていたのか? 企業のビルを爆破させることばかり考えていたのだろうか? ニュースでは学生っていってたな、どこの学生だったんだろう」
興味は尽きない。
一部エピローグより
【目次】
1 その男、全国指名手配につき
逃亡49年8ヶ月、道端に倒れていた男
1975年5月19日、一斉検挙
終の棲家、藤沢にて(その1)
前∞モン(指紋のファイリング)<iシの全国指名手配
酒と洋楽の日々、それだけだった
終の棲家、藤沢にて(その2)
明らかになった或る女
2 数奇な逃亡生活
3年の同棲生活が終わりを告げたあと
極道と右翼の二足のわらじを履いた男
「内田洋」の名付け親。公安の目をかい潜って
「わたし、あの桐島聡を知っているんです」
終の棲家、藤沢にて(その3)
桐島の「反原発」というイデオロギー
MONEY The dark side of the Moon
3 広島から上京、五反田の片隅で
毎日、片道20キロ往復40キロ通った高校生活
「モッキンバード」を殺すような社会を変えたい
桐島聡の山谷ブルース
木枯し紋次郎に学んだ生き方
桐島の心に潜む「金閣寺」
理不尽と差別、気づかないふりをするのは許せない
テロリストとジ・アルフィー
4 東アジア反日武装戦線「さそり」
極左「さそり」のリーダー大道寺将司の下で
天皇を殺る!
過激派の彩り
沖縄の病に泣く
三菱重工業本社ビル爆破と、ガロ漫画『さそり』
腐りきった世の中
大道寺将司と桐島聡の寡黙な関係
東アジア反日武装戦線のなかの桐島
5 あの夏の日 福山にて
少年時代
『いちご白書』といしだあゆみ
同級生の父の首吊り
青春時代の貴重な生き証人
警視庁公安部
退屈な爆破
逃げ果たした二人の男
6 桐島が書き残した「もの」
「あの人の形見」風呂敷に包まれたA4の紙束
ワープロに打たれた1万8500字の世界
エピローグ
そして時代は流れゆく
「どんなことでもやり直せると思いますか?」
【著者紹介】
齊藤 寅 (さいとう しん)
11962年名古屋市生まれ。週刊誌記者を経て現在、フリー。著書に、『世田谷一家殺人事件 殺人者たちの告白』(草思社)、『関西電力「反原発町長」暗殺指令』(宝島社)、『暗躍する外国人犯罪集団』(花伝社)、『世田谷一家殺人事件 銘肌鏤骨(めいきるこつ)』(青志社)がある。
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