発行日: 2010年8月9日(月)
定価: 本体1,800円+税
サイズ: A5判上製
ページ数: 168ページ
ISBN: 978-4-903853-98-7
【コメント】
語ることのできないものについて、人は沈黙しなければならない
――ウィトゲンシュタイン
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。
その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。
ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。
<内容>
ウィトゲンシュタインの言葉 128
新世界『透明標本』の写真 88
私が書くものは、 ほとんどいつも自分自身に対する告白である。 それは私が、自分自身と二人きりで話していることなのだ。 ――ウィトゲンシュタイン
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